新年度で職場環境や生活リズムが変化し、忙しさから帰宅が遅くなることも少なくありません。出来合いの総菜や飲食店のテイクアウトを利用する機会も増えてきます。また、春は絶好の行楽シーズンです。晴れた心地よい日には外出の機会も増え、お花見やピクニックにお弁当を持参する方も多いでしょう。
このように、春は食生活の変化も多い季節です。寒い冬が終わって春に気温が上昇することで、食中毒のリスクもより高まってきます。そこで今回は、自宅での調理から外出先での食事まで、日常生活で実践できる食中毒予防の基本的なポイントを紹介します。
食中毒予防の3ポイント
食中毒を予防するには、大きく分けて「買い物」「調理」「保存」の3つのポイントがあります。
●買い物
買い物をするときは消費期限や賞味期限をしっかりと確認し、期限内に食べられるか考えてから買いましょう。肉・魚は最後に買い、それぞれ別のビニール袋に分けて入れるようにしましょう。できれば保冷剤や氷などを一緒に入れて、寄り道しないで真っすぐ家に帰るようにしましょう。帰宅したらすぐに冷蔵庫・冷凍庫に入れましょう。
出来合いの総菜やお弁当、飲食店のテイクアウトを購入した場合は、長時間室温で放置しないですぐに食べるか、冷蔵庫・冷凍庫に入れましょう。
●調理
調理をする前や食材を触った後は必ず手を洗いましょう。野菜は流水でよく洗うようにします。肉・魚・野菜など、食材によってまな板や包丁などの調理器具を分けるか、その都度洗うことが大切です。加熱は中心部まで十分に行いましょう(75℃で1分間以上)。
●保存
調理済みの食材は残さない方が理想的です。やむを得ず残ってしまった場合は使いやすいように小分けして冷蔵庫・冷凍庫に保管し、早めに食べるようにしましょう。時間がたち過ぎている場合は、思い切って捨てましょう。冷蔵庫・冷凍庫に入れる場合は詰め込み過ぎないように7割程度に抑えましょう。
温め直して食べる場合は、75℃以上で中心部まで十分に加熱しましょう。電子レンジを使用して温め直す場合は、かき混ぜたり時間を延長するなどして、食品全体が均一に加熱されるようにしましょう。
行楽時にも注意が必要
春の行楽シーズンには屋外で食事をする機会も増えます。お花見やレジャーにお弁当を持参する際は保冷剤を入れるなどして、食材が傷まないように十分注意しましょう。
食中毒予防の意識は、自宅でも外出先でも大切です。春の食事を安心して楽しむためにも、食中毒の予防をしっかり行って健康で充実した毎日を過ごしていきましょう。