冬になると日本列島の太平洋側は、日本海側で雨や雪を降らせて水分を失った空気が流れてくるため、乾燥した寒い日が続きやすくなります。暖房を効かせた屋内では空気はいっそう乾燥した状態になっています。空気が乾燥していると、感染症にかかりやすくなったり、肌が荒れやすくなったりと、トラブルが尽きません。屋内では加湿器をつける、外出時にはマスクを着用する、といった十分な対策をとって過ごしましょう。 |
乾燥に負けないための、からだづくりも重要です。たとえばセーターを着ているとき、肌にチクチクと痛みを感じたことはありませんか。繊維が直接肌に刺さり、刺激となった場合もありますが、それは乾燥肌からくる静電気が原因である可能性が高いのをご存じでしたか。もし繊維からの直接的な刺激だとしても、肌がうるおっていればそれくらいへっちゃらなはずです。 |
乾燥した肌には、保湿クリームなどを塗るのもよいのですが、それはあくまでも応急処置。この冬は乾燥に負けない、内側からうるおった肌づくりを意識してみませんか。 |
肌のうるおいは、タンパク質とビタミン類、そしてミネラル成分を中心としたバランスのよい食事と、十分な睡眠で保たれます。昨年12月にもご紹介した「鍋料理」なら、一度に多くの食材を摂れますし、なにより寒いこの時期に体を温めるにはうってつけですから、ぜひとも積極的に召し上がってみてください。 |
また、ビタミンCは乾燥肌に有効なだけでなく、免疫力を高めてくれる作用もあるためかぜ予防にも効果的です。ビタミンCは食事の最後に摂ると効率よく栄養価を吸収できますので、みかんなどの果物類をデザートとしてとるとよいでしょう。 |
そしてこの時期注意しなくてはいけないのが、お風呂や洗顔の際に使うお湯の温度。寒いからといって熱めのお湯を使ってしまうと、うるおった肌をバリアしてくれていた貴重な油分が溶けだし、流されてしまいます。そうなると肌の水分がどんどん蒸発してしまい、せっかくうるおった肌を守れません。お風呂の温度は38〜40度、洗顔だけならもっと低い温度で汚れだけ流す感覚で使ってみましょう。 |