紫外線は、ご存じのとおり太陽光線の一種です。
紫外線を浴びると、DNAを守るためメラニン色素が生成されます。このメラニンが日焼けやシミの原因となり、同時に肌の老化を促進します。さらに長時間、繰り返し紫外線を浴び続けると、がん化する場合もあります。
紫外線が最も多く降り注ぐのは夏
紫外線は天候にも大きく影響されるため年によって多かったり少なかったりしますが、長期的に見ると、国内では観測を始めた1990年代初めから緩やかに増える傾向がみられます。また、紫外線は1年中飛んでいますが、やはり7月、8月の夏場に飛び抜けて多いこともわかっています。快晴の時に比べると、曇りの場合は約60%、雨の場合は約30%の量になります。
紫外線には体内でビタミンDを生成するというよい面もありますが、強い紫外線を長年浴び続けることによって皮膚がんなどの病気のリスクが高まります。夏は特に紫外線の対策が必要です。帽子や日傘、日焼け止めクリームのほか、UV加工された繊維で作った衣類も多く出回っていますので、それらを上手に利用して過度に浴びないよう工夫したいものです。
目からも日焼けする
目に紫外線が入ると、脳から防御の指令が送られ、体内にメラニン色素が作られます。メラニンは、紫外線による皮膚の細胞破壊などを防ぐために生成されますが、目からのダメージでも生成されるのです。また、紫外線は白内障の発症促進因子であることもわかっています。サングラスやUV加工の眼鏡で防ぎましょう。
子どもの日焼けにも注意
子どもは皮膚が薄く、紫外線を反射する力も弱いため、大人よりも強くダメージを受けます。外に出るときは帽子を欠かさず、長時間日向にいることは避けましょう。かといって、むやみに紫外線を怖がる必要はありません。紫外線には骨を丈夫にするビタミンDの生成を促す役割もあります。最近では、子ども用のほか0歳から使える日焼け止めクリームなども市販されていて便利です。