なんとなく体がだるい、食欲もない、この暑さだから夏バテかな? ちょっと待ってください。1日中冷房のきいた部屋にいて、夏バテはないでしょう。それは「冷房病」ではありませんか?
気温の著しい変化で自律神経に負荷が
暑い夏には、冷房のきいた部屋は天国のようです。しかし、そこに落とし穴があります。人間の体は5度以上の急激な温度変化に素早く対応することが難しいといわれています。気温の著しい変化が繰り返されると自律神経に変調をきたしてしまうのです。この状態を一般的に「冷房病」と呼びますが、これは病名ではなく冷房での冷え過ぎが原因の「自律神経失調症」の一つです。
自律神経は、体温調節以外にも胃腸の働きやホルモン分泌の調節も行っています。したがって、体の冷え、肩こり、食欲不振、腹痛、生理不順、不眠等々、人によってさまざまな症状が現れます。
現代人の生活に冷房はなくてはならない存在となりました。この冷房をうまく使いこなすには、室内温度に注意をし、自分の体の調子に意識を向けて、冷房病から自身を守る工夫が必要です。
「冷房病」予防のポイント
- @ エアコンの設定温度は25〜28度を目安に。
- A エアコンの風に直接当たらない。
- B ひざ掛け、腹巻、靴下などで体を冷やし過ぎないように。
- C 座り仕事が多い人は時々立って歩き、血流を改善しましょう。
- D シャワーよりも入浴を。その際低めの湯温で。入浴前の水分補給も忘れずに。
- E 冷たい飲み物は控え温かい飲み物にして、体を温める食事をとりましょう。
寝るときは
夏場は寝るときの睡眠環境も大事です。室温や寝具を調節して体温が下がりやすい環境を整えます。就寝直前は室温を少し涼しめにして、室内に風の流れをつくると快適です。寝具は睡眠中に大量の汗を吸うため、できるだけ清潔に保ちます。
ただし、冷え過ぎは体調不良のもとです。就寝前にエアコンの設定温度を28℃に戻しておきます。タイマーも上手に活用しましょう。
- ●エアコンは就寝1 時間前に26℃に設定
- ●壁際に扇風機を置いて空気を循環させる
- ●汗を蒸発させやすい素材の清潔な寝具を