昨年末、缶詰の中から化学物質であるヒスタミンが大量に検出される事件がありました。これはもともと体内に存在する物質のため、過剰摂取しても長期にわたる健康被害はないのですが、一時的とはいえアレルギー反応に似た症状を引き起こすということで問題になりました。では、すでにアレルギー症状が起きている状態で、このような化学物質などの刺激を体に加えると、どうなるでしょうか?そう、症状はさらに悪化してしまいます。アレルギーをお持ちの方は、体内へのさらなる刺激を、日頃から最小限に抑えることが重要です。 |
この時期、多くの方が悩まされるアレルギー症状といえば「花粉症」。いまや国民の3割が花粉症患者と言われています。体内にアレルゲン(花粉)が入ると、鼻水やノドの痛み、目のかゆみなどが起こりますが、たとえばそこに、トウガラシやコショウなどの刺激物、分解する際にアセトアルデヒドを産生するアルコール、化学物質の塊であるタバコなどが加わると、症状が悪化していることをご存じでしたか。知らぬ間に症状を悪化させる、これらの要因。意識して「避ける」ことで、症状軽減を目指しませんか。 |
また、刺激に対抗してくれる免疫力の「低下を防ぐ」ことも大切です。これは体温の低下に伴うので、体は冷やさないようにしましょう。食事も、生ものや冷たいものは避け、加熱調理した料理を摂りましょう。ただし、インスタント食品やファストフードといった高脂質・高タンパクな食事は、もともと免疫力を下げるトランス脂肪酸を多く含む食品なので、加熱していても要注意。マーガリンやショートニングにも含まれますので、パンやケーキなども食べ過ぎないように。 |
オススメ食材は「青魚」です。アレルギー症状を抑える働きをしてくれる「不飽和脂肪酸(EPAやDHA)」を多く含みます。栄養価が豊富な玄米や雑穀米でいただくと、より効果的ですよ。 |
もちろん花粉症は、薬で症状を抑えたり、マスクや眼鏡着用の徹底したり、帰宅時には服や髪に付着した花粉をよく掃い、すぐに洗顔とうがいをすることが、そもそもの症状軽減の基本ですのでお忘れなく! |